食事

脳をハックする賢い食生活|集中力も気分も食事で変わる

こんにちは、りくです。

ご存じない方のために説明すると、私は、肌荒れ改善について発信しています。

でも、食生活を整えていく中で気づいたことがあります。肌だけじゃなく、頭の回転や気分まで変わったということに。

  • 朝ぼーっとしなくなった
  • 午後の眠気が減った
  • なんとなくイライラする日が減った

最初は気のせいかと思っていたんですが、調べてみたら、これには明確な科学的根拠がありました。

この記事では、「食べ物で脳のパフォーマンスが変わる」という話を、研究データをもとにお伝えします。肌の話は一旦置いておいて、あなたの「頭」の話をしていきます。

あなたの脳は、昨日食べたものでできている

脳は体重の約2%しかありませんが、全身のエネルギーの約20%を消費するという、とんでもなく燃費の悪い臓器です。

そして脳のエネルギー源は、基本的にブドウ糖(グルコース)。血液に乗って脳に届くブドウ糖が足りないと、集中力は落ちるし、判断力も鈍る。朝食を抜いた日の午前中、頭がぼんやりする感覚。あれは気合いの問題じゃなくて、単純にエネルギー不足です。

ただし「じゃあ糖分をたくさん摂ればいいのか」と言えば、そうでもありません。

菓子パンやエナジードリンクで一気に血糖値を上げると、インスリンが大量に分泌されて、今度は急激に血糖値が下がる。これがいわゆる「血糖値スパイク」というものです。上がって、落ちて、また上げたくなる。このジェットコースターを1日に何回も繰り返していると、集中力は安定しないし、午後に強烈な眠気が襲ってきます。

私自身、大学時代は朝食抜き→昼にコンビニの菓子パン→夕方は食べず→夜に爆食、みたいな生活をしていた時期がありました。当時は「自分は集中力がない人間だ」と思っていたのですが、今振り返ると、あれは脳がまともに動ける状態じゃなかっただけのあたりまえの機能だったんですね。

腸が「第二の脳」と呼ばれる理由

ここからが面白い話です。

ハーバード大学の栄養精神医学の研究によると、セロトニン(気分を安定させる神経伝達物質)の約95%は、脳ではなく腸で作られています。

95%ですよ。ほぼ全部が腸。

セロトニンが不足すると、気分が落ち込んだり、イライラしやすくなったり、不安感が強くなる。「最近なんかメンタルが不安定だな」と感じる原因が、実はスマホの見すぎでも仕事のストレスでもなく、腸内環境の乱れだったりします(スマホの見すぎが原因で腸が荒れることもある)。

この「腸と脳は繋がっている」という考え方は、「腸脳相関(Gut-Brain Axis)」と呼ばれていて、ここ数年で爆発的に研究が進んでいる分野です。

2021年にスタンフォード大学のSonnenburgらがCell(セル—世界トップクラスの科学誌)に発表した研究が、これをわかりやすく示しています。36人の健康な成人を2グループに分け、一方には発酵食品を多く含む食事を、もう一方には食物繊維の多い食事を10週間続けてもらいました。

結果、発酵食品グループでは腸内細菌の多様性が大きく増加し、さらに炎症を示すマーカーが19種類も低下したことがわかっています(Wastyk, Sonnenburg et al., 2021)。

炎症が減ると何が起きるか。身体が楽になるのはもちろん、脳への悪影響も減る。慢性的な炎症は、脳の働きを鈍らせる原因のひとつとされています。

じゃあ、何を食べればいい?

研究の話ばかりしても仕方ないので、具体的に何をすればいいかツラツラと書いていこうと思います。

発酵食品を毎日摂る

さっきのスタンフォードの研究が示した通りです。ヨーグルト、納豆、キムチ、味噌汁、漬物。日本に住んでいるなら、これは本当に簡単。朝ごはんに納豆と味噌汁を足すだけで、腸内環境へのアプローチが始まります。

私は毎日、納豆ごはんと味噌汁を食べるようにしてから、午前中の頭のクリアさが全然違うと感じています。科学的に説明すると腸内細菌の多様性がどうこうという話になるのですが、体感としてはシンプルに「朝から頭にエネルギーが補給されている」感じ。1日の生産性が変わるのもうなずけますよね。

血糖値を「ゆるやかに」上げる

よく誤解されることとして、血糖値を上げることが悪いことと勘違いする人がいますが、これは間違いです。急激に上げて急激に落とすのがNGだと覚えておいてください。

やることは難しくないです。白米を玄米や雑穀米に置き換える。食事のときは野菜やスープから先に食べる。間食にはお菓子ではなくナッツを選ぶ。

要は、「野菜→タンパク質→脂質→糖質」の順です。

これだけで血糖値の乱高下がかなり抑えられます。午後の眠気が軽くなりますよ。

「MIND食」という考え方

ラッシュ大学とハーバード大学の共同研究チームが2015年に提唱した「MIND食(Mediterranean-DASH Intervention for Neurodegenerative Delay)」という食事法があります。地中海式食事法とDASH食(高血圧予防の食事法)を組み合わせた、脳の健康に特化した食事パターンです。

この研究では、MIND食のスコアが高いグループでアルツハイマー病の発症リスクが53%低下したことが報告されています(Morris et al., 2015)。

MIND食が推奨する食材をざっくりまとめると、緑黄色野菜、ベリー類、ナッツ、魚、豆類、全粒穀物、オリーブオイル。

逆に控えるべきは、バター・マーガリン、揚げ物、ファストフード、チーズ、お菓子。加工食品全般と覚えておくとよいでしょう。

全部を完璧にやる必要はありません。「昼ごはんに魚定食を選ぶ」「おやつをポテチからナッツに変える」——その程度の小さな選択の積み重ねが、脳を変えていきます。

加工食品が脳を鈍らせるメカニズム

ここまで「何を食べるか」の話をしてきましたが、「何を食べないか」もかなり重要です。

コンビニ弁当、カップ麺、菓子パン、スナック菓子、清涼飲料水——いわゆる超加工食品(ウルトラプロセスフード)。

超加工食品に含まれる添加物や質の悪い油脂は、体内で慢性的な低レベルの炎症を引き起こします。この炎症が、セロトニンやドーパミンといった神経伝達物質のシグナルを乱す。脳が「正しく感じる」ことができなくなる。

……と、ここまで書くと「もうコンビニ行けないじゃん」と思うかもしれません。そんなことはないです。大事なのは「比率」です。毎食が加工食品なのと、週に何回か混ざる程度では、影響がまるで違います。完璧を目指すんじゃなくて、少しだけ比率を減らす。そこを目指していきましょう。

食事は肌も脳も変える

この話、実は肌荒れ改善と根っこが同じです。

腸内環境が整うと、炎症が抑えられる。炎症が抑えられると、脳の調子がよくなる。そして肌の調子もよくなる。食事を変えるというひとつのアクションが、複数の問題を同時に改善する。

私が肌荒れ改善を発信する中で「食事が大事」と言い続けているのは、肌だけの話じゃないからです。食事を整えることは、身体の土台を整えること。その上に肌があり、脳があり、メンタルがある。

もちろん食事だけで全部が解決するわけじゃないです。睡眠もストレスケアも運動も、それぞれ脳のパフォーマンスに影響する要素です。でも、食事は毎日3回ある。一番手をつけやすい。だからここから始めてほしい。

まとめ

  • 脳は全エネルギーの約20%を消費する。燃料の質が悪ければ、パフォーマンスは落ちる
  • セロトニンの約95%は腸で作られる。メンタルの安定は腸内環境と直結している
  • スタンフォード大の研究で、発酵食品が腸内細菌の多様性を高め、炎症を抑えることが示されている
  • MIND食(ハーバード大+ラッシュ大の研究)で、アルツハイマーリスクが53%低下
  • 超加工食品は脳の炎症を促進し、メンタルに悪影響を与える可能性がある
  • 食事を整えることは、脳にも肌にも効く「一石二鳥以上」のアクション

完璧な食生活じゃなくていいです。朝に納豆と味噌汁を足す。昼に魚定食を選ぶ。おやつをナッツに変えてみる。その小さな一歩が、あなたの脳と肌を、じわじわと変えていきます。

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参考文献

  • Wastyk HC, Fragiadakis GK, Perelman D, et al. "Gut-microbiota-targeted diets modulate human immune status." Cell, 2021; 184(16): 4137-4153. (スタンフォード大学)
  • Morris MC, Tangney CC, Wang Y, et al. "MIND diet associated with reduced incidence of Alzheimer's disease." Alzheimer's & Dementia, 2015; 11(9): 1007-1014. (ラッシュ大学・ハーバード大学)
  • Harvard Health Publishing. "Nutritional psychiatry: Your brain on food." Harvard Medical School, 2015(更新2022).

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